キバチとは
膜翅目キバチ科に属する昆虫の総称。中~大型の蜂で,体は円筒形で腹部の基部にくびれがない。触角は糸状または棒状で頭部は胸部と同幅。腹部は長く腹端に角状の突起があり,雌は長い丈夫な産卵管をもちこれを樹幹に突刺して卵を産むがそのまま死ぬものが多く,その様子がちょうどハチが一本脚で立っているようにみえるので独脚蜂とも呼ばれる。幼虫は白いS字形の円筒状で胸脚は痕跡的で腹端に角状突起がある。樹勢の衰えた樹木や枯死したばかりの樹木に寄生し材部に穿孔して食害する。日本にはヒラアシキバチ,オナガキバチ,ニトベキバチなど十数種が知られている。
産卵と被害
ニホンキバチやヒゲシロキバチの雌は体内にアミロステリウムという共生菌をもっていて産卵のときにこの菌が材内に持ち込み、その菌の繁殖によって材の表面にかすり模様の変色を生じて材の中にも帯状の変色部ができます。
オナガキバチはアミロステリウム菌を持っていませんが他のキバチの菌を利用していると思われます。通常は、健全木には産卵しませんが、衰弱木に隣接していたり虫密度が高くなったときは、健全木でもおかまいなく産卵しますので、産卵されれば変色を生じて被害がでることになります。雌は、交尾しなくても産卵できますので始末におえません。
幹の周囲に何カ所も産卵されると、変色帯がたくさんできて、木口に星形のような模様となって目にみえてきます。健全木の被害部位は、地上から2m~4mの間が圧倒的に多く、このような変色のある材は取引の上では嫌われ、材価に影響をおよぼしているものと思われます。しかし、キバチの被害材は強度的には健全木と変わらず、材の変色は材の強度に影響しない事が確かめられましたので、利用上は問題ありません。
木材腐朽菌の胞子とともに、卵を材中に産みつけます。幼虫は、菌により変色したマツ、スギ、モミ、ヒバなどの辺材を食害します。成虫を見るのは、夏から秋にかけての産卵期。ドリルのような産卵管を持ち、木材以外にも、ガスの鉛管や塩ビの水道管に穴をあけることがあります。
キバチの習性
キバチは、日本全国に分布しているスズメバチ科の昆虫で、小型のスズメバチの仲間です。一般的には人に対して攻撃的ではなく、人間の周りに生息する昆虫や植物を捕食する天敵として役立っています。キバチの特徴としては、頭が大きく、顔面には黄色や赤色の斑点があることが挙げられます。また、胸部や腹部には黒色の帯があり、黄色や橙色の帯も入り混じっています。体長は一般的に1?2cm程度です。
キバチは、春から秋にかけて活動し、特に気温が高い日中に活動的になります。営巣は、木のくぼみや地面の穴など、自然環境にある空洞部分を利用して行われます。キバチは一般的に単独で生活するため、巣は1つの個体によって作られます。ただし、同じ場所に巣を作ろうとする個体同士が競合することがあるため、複数の巣が近接することもあります。
キバチの生態系
キバチは、植物を食べるキバチ類の総称で、主に花粉や樹液などを摂取して生きています。そのため、植物にとっては重要な受粉媒介者としての役割を果たしています。
また、キバチは他の生物との関わりもあります。キバチの幼虫は、ハエやガの幼虫を捕食することがあるため、害虫駆除にも役立っています。一方、キバチ自身も鳥やトカゲ、カマキリなどの天敵に狙われることがあります。さらに、キバチが吸蜜しに訪れる花には、ハチやチョウ、クモなど多様な生物が集まることがあり、その花の周辺では様々な生物の生態系が形成されています。
被害防除
キバチ類による被害防除は、成虫の密度低下をはかることがもっとも効果的であり、その方法としては次のことが考えられます。
- 間伐をできる限り11月~3月の期間内に終わらせること。
- 特に、成虫の活動期間である6月~9月ごろに伐採しないこと。
- 除伐・間伐で伐倒した林木を皮付きのまま林内に長期間放置しないこと。
- やむを得ず間伐木を放置する場合は、2m程度に玉切りするか全木剥皮すること。
- 被圧木及び衰弱木をできるだけ生じさせない育林施業を行うこと。
上記の、加害を受けやすい条件を減らすことが大事です。
キバチの毒性と攻撃性について
「キバチ」という一般的な名称のハチは存在しませんが、おそらく「キイロスズメバチ」を指しているのかもしれません。以下に、キイロスズメバチの毒性と攻撃性についての情報を提供します。
●毒性: キイロスズメバチの毒液は強力で、刺された場合には痛みや腫れ、かゆみが強く現れます。また、その毒液にはアセチルコリンと呼ばれる物質が含まれており、神経系に作用するため、刺された部位や周辺の筋肉の麻痺や痺れを引き起こすこともあります。また、アレルギー反応を引き起こす場合もあります。
●攻撃性: キイロスズメバチは、自分や巣を守るために攻撃的になることがあります。特に巣に近づくことや巣を威嚇する行動をすると、襲われる可能性があります。キイロスズメバチは一匹であっても勇敢で攻撃的な性格を持っており、巣を守るために集団で攻撃することもあります。
キイロスズメバチの巣を見つけた場合は、巣の近くに近づかず、巣を刺激する行動を避けることが重要です。巣に対して直接的な干渉をせず、自身の安全を最優先に考えてください。
巣の駆除を行う場合は、専門のハチ駆除業者に依頼することをおすすめします。キイロスズメバチの巣は危険であり、自己処理は危険を伴うことがあります。専門家は適切な装備と知識を持っており、安全かつ効果的に巣を駆除することができます。自己判断せずに専門家の意見を仰ぐことが重要です。
当社では、電話相談も承っております。害虫の被害でお困りの時には、ご気軽にお問い合わせ下さい。
宅地内にハチが巣を作りやすい場所です。シグナルとしては、ハチの目撃が多くなることです。